岩手県盛岡市 糖尿病専門医のいるクリニック
血糖値が高い状態が続くと血管が傷ついて、様々な臓器に合併症を引き起こします。
糖尿病網膜症は、糖尿病になって5~7年で約10~20%の人に発症する合併症で、成人の失明や視力障害の主要な原因となっています。
当院の1フロア下、水晶堂ビル3階のせいの眼科クリニックや、近隣の眼科クリニックと連携し、適切に紹介致します。
腎臓は、糸球体とよばれる小さな血管が集まった組織で、この糸球体が、左右の腎臓のなかに100万個ずつもあります。この糸球体一つひとつで、血液中の老廃物
が濾過される仕組みになっています。
糖尿病腎症は、糸球体の細小血管が狭くなり十分に老廃物を濾過できないために起こります。その原因となっているのが高血糖です。
糖尿病腎症になると、腎臓の機能が衰え、体内に水がたまり足がむくんだりします。病状が進むと人工透析を受けなければならなくなります。
腎症は、蛋白尿によって発見できます。尿蛋白が少ないうちは、尿中微量アルブミンを測定することで、早期の腎症を診断することができます。
いしい内科・糖尿病クリニックでは、糖尿病腎症の早期発見のため、尿中微量アルブミンの測定は4~6か月に一度の検査を勧めています。
糖尿病による高血糖が続くと、末梢神経に障害が起こります。
足の先のしびれや冷感、感覚異常といった症状が典型的です。
激しい痛みを伴うこともあります。
この他に、顔面神経や眼球の運動に関わる神経が麻痺することもあります。
自律神経が障害をきたすと、起立性低血圧(立ちくらみ)や便秘・下痢、膀胱機能障害、勃起障害(ED)などの原因にもなります。
神経障害によって痛みや熱に対する感覚が鈍麻すると、足にやけどや傷ができでも気づきにくくなり、重症化して壊疽にまで進行する原因になることもあります。
血糖コントロールが不十分な状況で下肢に神経障害や血行障害があると、足の傷ややけどへの細菌感染をきっかけに足病変が生じます。
足病変がよく起こるのは、怪我の傷口や靴擦れ、水虫、低温やけどなどを、「痛くないから大丈夫」、「そのうち治るだろう」と思って放置したり、自己流で治そうとしてうまくいかなかった場合です。
最初は足先の小さな炎症でも、進行すると下肢全体が赤くはれてむくんだり(=蜂窩織炎)、大きな潰瘍ができたり、黒ずんで腐ったようになります(=壊疽)。